中国古代に関する論文は以下の1篇。
渡邉義浩「西晉における五等爵制と貴族制の成立」(『史学雑誌』116-3、1-31頁、2007年3月)
論題に「西晉」と冠するが、「はじめに」で漢~南北朝期の爵制、官制、身分制、貴族制研究を簡潔に総括し、「一、漢魏の爵制」「二、西晉の五等爵制」「三、五等爵制と貴族制」「おわりに」と続く。
西嶋爵制論・宮崎九品官人法論を起点に出発し展開してきた中国古代研究のはざまを、さまざまに埋めるテーマでもあり、論考でもあるかと思う。
以前、まさにこのテーマ「西晋の五等爵制度」について研究していた大学院の後輩がいたが、残念なことに研究を続けることができなかった。修士時代は、自分や知り合いの研究テーマはほとんど誰もやってないようなジャンルだったが、今はそれが主流というか、研究対象になっているなぁと改めて実感。
また、次の1篇も興味をそそられた。外交文書の書式や、唐代の書儀(上奏文や書信の決まりなどを記したもの)を扱っており、原史料から歴史的テーマに迫っている。
廣瀬憲雄「日本の対新羅・渤海名分関係の検討-『書儀』の礼式を参照して-」(『史学雑誌』116-3、1-31頁、2007年3月)
仕事を終えたら、ゆっくり読んでみよう。
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術