その辺の概説書としては、小川環樹『唐詩概説』岩波書店(中国詩人選集)が実に要領を得ていていい。というか、他の唐詩の概説書を知らないので、読んだことがない^^
岩波文庫の、中国の詩人の詩集と、朝日新聞社の文庫の『唐詩選』『三体詩』など文庫ものはすべて持っていると思うが、それ以外にてごろなもので役に立つものとなると、『中国詩人選集』一集、二集(岩波書店)かな。
<追記 2006.4.15>
と思っていたら、小川環樹『唐詩概説』が岩波文庫として出てますね。これはいいことをしてますね。ついでに吉川幸次郎の『宋詩概説』『元明詩概説』を読めば、漢詩のかなりの部分のアウトラインは理解できるのではないでしょうか。
下にamazonのリンクを貼っておきます。
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以上、追記終わり。
今月下旬締め切りの漢和辞典の仕事で必要になりそうな気配がするので、岩波文庫で個人詩集が出てない人のだけでも、今のうちに買っておこうかな。端本なら100円で売ってるのもよく見かけたけれど、使わないだろうと思って今までぜんぜん買ってこなかった。もっとも、自転車で6,7分のところにある地域図書館には全部揃っているんだけど(笑)。そこの図書館は、『漢文大系』『新釈漢文大系』『全釈漢文大系』『漢詩大系』など中国古典のシリーズものはかなり揃っている。漢和辞典に出てくるような中国古典籍の原文、書き下しのほとんどは、そういうシリーズの中で見られるだろう。そんな環境は、実はすごいことなのかもしれない。
ちなみに、唐詩には案外、テキストの異同がある。
平仄などでどちらの字が正しいか、確実に判断できないものも多く、正直なところどちらが本来のもの(作者が書いた原文)であったか分からない。
なお、唐詩・宋詩・宋詞は、以下の台湾のサイトで検索できる。
元智大學羅鳳珠
http://cls.admin.yzu.edu.tw/tasuhome.htm
<お知らせ>
今月一杯、仕事で相当忙しくなりそうです。休みなく毎日仕事しないといろんな仕事が終わらなそうなのです。ブログの更新も滞りぎみに、また記事も荒くなってしまうと思いますが、今後ともよろしくお願いします。
fc2ブログの「学問一般 ランキング」で2位になりました。みなさま、ありがとうございます。
<追記 2007.03.29>
『中国詩人選集』一集、二集(岩波書店)ですが、どうも古本屋での底値はそれぞれ1万円くらいですね。ネットや先日、神保町でも1万円ジャストのを見ました。1集・2集をあわせて全33巻なので、1冊300円換算。それ以下のものを集める手間を考えると、1万円はなかなかお買い得なのかもしれません。
<追記 2008.08.24>
今日たまたまネットの日本の古本屋をのぞいていたら、「古ほんや 板澤書房」さんで第1集揃いを6,000円で出していました。1集の現段階の底値のようでしたから、先の追記で1・2集あわせて1万はお買い得だったなぁといまさらながら後悔・・・。
『本は必要な時に手元になく、苦労してその必要だった本を買ったら本棚入りで次の日の目を見ることはまずない』
というのが今までの自分の経験で、思い切りよく1万が出せなかった。仕事で使うのははっきりしていたから買えばよかったんだが。。。
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