日程:2012年2月9日(木)午後3時~5時
場所:中央大学多摩キャンパス人文科学研究所研究室1(2号館4階)
講演者:黄寛重氏(台湾長庚大学教授・元中央研究院歴史語言研究所所長)
講演題目:つくられる歴史の記憶と家族の伝承-楼鑰とその一族による書画文物蒐集と書籍刊行を事例に-
講演要旨:長年にわたって10世紀から13世紀にかけての中国江南の地域史の解明にとりくまれてきた黄寛重氏が、
自らの研究の到達点を率直に述べ、残された研究課題を明示する。現在の中国社会を理解するために、
南宋期(1127-1279)の浙江省寧紹平野の地域社会の変貌の解明が重要な手がかりになることを、楼鑰
(1137-1213)の事蹟を例に多角的に分析する。変動の時代を戦略的に生き抜く一家族の歴史を復原する刺
激的な試みでもある。
講演言語:中国語(通訳有り)
講演要旨を拝読するに、非常に面白そうな内容だが、如何せん平日午後の開催なのが厳しいところ。
講演者の黄寛重先生は言わずとしれた宋代研究者の第一人者。
「自らの研究の到達点を率直に述べ、残された研究課題を明示する。」ってなんかドキドキするのは私だけだろうか。
その昔(いや、本当に昔)、日本のある国際シンポジウムで名刺をいただき、自己紹介した(名前と秦漢史やってますと言った)だけだったが、その数年後、いきなりメールして「中央研究院のこの資料が見たいので、中央研究院のゲストハウスを予約してください」というなんとも不躾なお願いに快諾いただき、ゲストハウスに泊まることができた(中央研究院のゲストハウスは研究院所属の先生方の紹介がないと泊まれない)。土産を持参したものの、何十年ぶりに1度の台風が台北を直撃して、テレビで「明日は出勤・登校しないでください」というテロップが流れたのに加え、一介の院生が大先生と話すネタも中国語力もないなとビビリ、ついぞ挨拶できず土産物もそのまま持って帰国した非礼なやつです。すいません。黄先生本当にありがとうございました(って本人に直接言えという話だが、お詫びのメールは当時差し上げた〈はず//笑〉)。
ブログに情報をアップして、1人でも多くの宋代史研究者・院生が講演を聴きに行くことを願うばかりである。
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術