
あまり感傷的になりたくないが、素直に心を打たれた。
2011年3月31日読売新聞・東京版・1面
「行方不明になっている母親へ手紙を書いた昆愛海ちゃん
(22日午後、岩手県宮古市で)=立石紀和撮影」
ままへ。
いきてるとい
いね
おげんきです
添えられた記事には以下のようにある。
ままへ
岩手県宮古市の昆愛海ちゃん(4)が22日午後、「ママに手紙を書く」と言い出した。親戚の家のこたつの上にノートを広げ、色鉛筆を持つ。1文字1文字、1時間近くかけて書いた。「ままへ。いきてるといいね おげんきですか」。そこまで書いて疲れたのか、すやすやと寝入った。両親と妹は11日の東日本巨大地震による津波にさらわれ、今も見つかっていない。
それに続いて、「震災孤児数百人か」という見出しのもと、今回の地震による「震災孤児」が「阪神大震災」の68人を大きく上回る見通しであること、厚労省が専門職員を現地に派遣し、実態把握を急いでいること、阪神大震災で親を失った児童生徒の大半が親類や知人に引き取られたことが記事に書かれている。
「がんばれ東北」
とかいう言葉を目にすることがある。
気持ちは分かるが、被災地で頑張っている人、耐えている人、悲しみにうちひしがれている人、多くの大切なもの(家族・友だち・自宅・会社・学校・愛する町)を失った人に、私は「がんばれ」なんてとてもじゃないけど言えない。言葉にできないであろう気持ちは私の想像を遥かに越えているに違いない。
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テーマ:東北地方太平洋沖地震 - ジャンル:ニュース