古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

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『曹操墓真相』

曹操の墓ではないかと言われている西高穴二号墓についての専著。

河南省文物考古研究所(編著)『曹操墓真相』科学出版社、2010年。

曹操墓真相


すでに枕流亭ブログで紹介されている。
http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/20100623/p1

遅まきながら、先日、職場の同僚(?)のYHさんから、中国のお土産としていただく。本を買わない宣言をして、本を買っていないので、非常にありがたい。科学出版社から出ているある意味れっきとした本である。中身をパラパラ読むと、ウェブでは拾えない情報も数多く載せられており、非常に有益。たとえば、p66-67に載せられた「六辺形石牌」は副葬品リストとしては珍しく石に刻まれたもので、漢代だと木製で「楬」と呼ばれるものだろう。「胡粉二斤」(おしろいか?)とか「刀尺一具」(1尺の刀一揃い)とか「竹簪五千枚」だとかいろいろある。p20には盗掘をするためのシャベル「洛陽鏟」の使い方が図示してあるなど興味深い。

河南省洛陽の盗掘団が発明したものなので「洛陽鏟」と呼ばれるのだと言う。洛陽鏟は考古学者が「持ってきて」使うようになり、考古学の発掘では欠くことのできないボーリング工具となった。



とのこと。てっきり、墓の盗掘団しか使っていないものだと思っていたら、今や考古学者も使うようになっているんですね。面白い。この「洛陽鏟」の現物を見る機会があったのだが、その辺の農民が手にしていそうな、長細いシャベルで、粗忽感があって面白かった。

さて、曹操墓に触れた日本語の著作はないのかと探していたら、以下の書が見つかった。一般向けではあるが、きちんと考古学的な見地も踏まえているようだ。前半は三国志のストーリーが分かりやすくヴィジュアル化されておおり、ビギナーにもやさしい本となっている。興味のある方はぜひ読まれたい。

CG再現 三国志 (双葉社スーパームック)


『CG再現 三国志 (双葉社スーパームック)』
 双葉社、2010年。

こういう類の本では珍しくamazonでも高評価だ。



さて、先日書いた諸橋『大漢和辞典』の電子版だが、すべてPDFに変換した。
PDF-XChange
http://www.altech-ads.com/product/10004271.htm
というソフトを使ったのだが非常に快適(本来シェアウェア版なのだが、なぜかただで使っている)。PDFブラウザとしてもタブ形式で扱いやすいので、Adobeのビューワーではなく、こちらのビューワーをデフォルトにした。PDFのページを回転したり削除したり挿入したりもできるのでありがたい。
ビューワーだけならフリーでもあるので、お薦め。
PDF-XChange Viewer v.2
http://www.altech-ads.com/product/10003958.htm




ここ数日で、リンクを3つ増やした。紹介しておこう。

・称猫庵
http://syoubyouan.blogspot.com/

拙ブログと方向性が似ている。非常に細かい新刊紹介や学会案内がある。私は情報に接しても全部ブログに載せてはいないが、こちらでは必ず学会案内が出ているので拙ブログを見ている方にはぜひお薦め。

・学退筆談
http://xuetui.wordpress.com/

中国語学・古典中国語についてはこちらの方が専門的。有益な工具書の紹介や新刊紹介がなされている。楼蘭文書を実見しにストックホルムへ行かれたようだ。うらやましい!

・中国と六朝の扉
http://fkoryuliuchao.blog.so-net.ne.jp/

曹操墓についての一番新しい情報が載せられている。かの『考古』に発掘簡報が載せられたという。実はブログ主のお名前は存じているが、面識はない。
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

リンク

リンクありがとうございます。僕もこちらのブログをときどき覗かせていただいています。いろいろ面白い情報やお話を書かれていて、楽しく拝見しています。僕の名前は知っているとのこと。。。恐縮です。失礼ながら古中さんの本名がどなたか存じ上げません m(_ _)m。ときおり情報交換などさせていただきたく、今後もよろしくお願いします。

実はですね

ふじいさんの参加された「第四屆中國中古史青年學者國際研討會」の第1回目に参加したのですが(それ以降は呼ばれず//笑)、名簿だけはネット上で見て確認していました。それとブログの内容とで推測したわけです。私の素性は公には匿名となっていますので、ご興味があればメールでもください。とはいうものの、たいした研究論文も書いていませんから(謙遜ではなく事実なのです)、本名を知ったところでどうということはないのでしょうけれど。
こちらこそ情報交換などいろいろよろしくお願い申し上げます。

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