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古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

鎌田重雄『漢代史研究』

デジカメがどこかへいってしまって発掘しないと見つけだせなさそうなので、とりあえず、目次をあげます。

鎌田重雄『漢代史研究』川田書房(本体に奥付なく発行年不明、NACSIS Webcatによれば1949年5月)

序  p.1~p.5 (有高巖)
自序 p.8
目次 p.9~p.10

漢代郷官考
西漢爵制
漢代の後宮
漢代の三輔
漢代官僚の自殺
漢代の禁錮
漢代郡国の上計
樂浪封泥小考
漢代の郡尉
漢の屬國尉
後漢の處士
漢代賻贈考 ~p.312

なかなか面白い内容だと思う。現在の研究水準から見ると、不十分な点があるのは事実だが、なによりその着眼点とたとえ初歩的であっても着実な論を展開しているところが評価できよう。
それが証拠に、上記論文が対象にした議論・主題は、後の研究者に受け継がれているものが多いのである。

現在の歴史学の論文などでは、どこまでが他人の意見でどこからが自分の意見で、どこからが資料的に確認の上での発言で、どこからが仮説による推測なのかが分からないものが多々あるが、第一世代?とでも言うべき、古代中国史研究の先生方の論著には、そうしたものが少ないように思える。一、二篇読んで、そう思った。
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

こちらこそよろしくお願いします

コメントありがとうございます!
しゅいえほんさんが買ったリストが唐代中心だったりしていたのは、日本古代史がご専門だったからですね。自分も用もないのに、『律令』とか『令義解』とか買っちゃいました。「れいぎかい」とか言って、日本史の人にそっこう突っ込まれましたけど(汗
自分の専門はお察しの通りです。あとは南方地域史・少数民族史なんかが入りますかね。とにかく専門の論文を書かずに(書けずに)、興味のおもむくまま・・・あれこれ中途半端にかじってます。

  • 2006/12/19(火) 17:44:23 |
  • URL |
  • 古中 #FvLIUmYM
  • [ 編集]

コメント返し

どうも、私のブログでコメントして下さいましたので、私もコメント返しを。(自分のブログではなぜか「しゅいえほん」として投稿し、他人の時は「みなくち」だったりしますが)
どうやらご専門は中国古代史・古代文学・出土文字関係とお見受けします。私は日本古代史が専門なのになぜか現在中国在住。
こちらにいるとなかなか日本の研究状況が見えないことも多いので、ちょくちょくこちらへ寄らせてもらいますので、今後ともよろしくお願いします。

  • 2006/12/19(火) 15:54:40 |
  • URL |
  • みなくち #-
  • [ 編集]

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