鎌田重雄『漢代史研究』川田書房(本体に奥付なく発行年不明、NACSIS Webcatによれば1949年5月)
序 p.1~p.5 (有高巖)
自序 p.8
目次 p.9~p.10
漢代郷官考
西漢爵制
漢代の後宮
漢代の三輔
漢代官僚の自殺
漢代の禁錮
漢代郡国の上計
樂浪封泥小考
漢代の郡尉
漢の屬國尉
後漢の處士
漢代賻贈考 ~p.312
なかなか面白い内容だと思う。現在の研究水準から見ると、不十分な点があるのは事実だが、なによりその着眼点とたとえ初歩的であっても着実な論を展開しているところが評価できよう。
それが証拠に、上記論文が対象にした議論・主題は、後の研究者に受け継がれているものが多いのである。
現在の歴史学の論文などでは、どこまでが他人の意見でどこからが自分の意見で、どこからが資料的に確認の上での発言で、どこからが仮説による推測なのかが分からないものが多々あるが、第一世代?とでも言うべき、古代中国史研究の先生方の論著には、そうしたものが少ないように思える。一、二篇読んで、そう思った。
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術