それから、ある高校で世界史(週3時間)を教えることになった。実は世界史を教えるのは4年ぶりくらいなので(しかも4年前は「世界史A」で今回は「世界史B」)、まっさらの状態から板書案を考えることになる。世界史Bを教えるのは実に10数年ぶりになるのだが、用語が変わったり(エジプトのアマルナが「テル=エル=アマルナ」になっていた)、無くなったり(たとえば「ハム語族」という語)していてちょっとおもしろかった。山川の『世界史用語集』も新しく買ってみようかな。
![]() | 『世界史B用語集』 全国歴史教育研究協議会、2008年。 |
世界史で思い出したが、最近、下記のような高校の世界史・日本史の教科書の一般向けの本が売れているらしい。
![]() | 『もういちど読む山川世界史』 山川出版社、2009年。 「世界の歴史」編集委員会 |
![]() | 『もういちど読む山川日本史』 山川出版社、2009年。 |
思うに、高校の教科書はそれなりに網羅されていて、座右の書としてはなかなかいい本だったのだろう。ならば、教科書を売ればよいのではとなるが、文部科学省の検定教科書は一般に売ってはいけないものらしい。そこで、上記のような「もういちど読む」シリーズの登場となるわけだ。
もっとも、私は高校時代、世界史を選択し、日本史をまったく学習しなかった(それでも大丈夫な謎の教育課程だった。思うに進学校ならではのことだろう。なので、大学に入ってから「日本史概説」も単位を落として再履修したのだった//汗)。今にして思えば、特に古代は中国や朝鮮半島と日本の関係は古代中国史を研究する身としては必須の要件だから、学習しておきたかった。私にとっては、『はじめて読む山川日本史』となりそうだ。
ところで、『もういちど読む山川世界史』では、古代・中世と時代区分を用いて各地域の記述をしているが、なんとなんと、中国では「漢までが古代」「魏晋南北朝から中世」という京都学派の主張を取り入れているではないか!これは軽く驚いた。
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