長らく台湾で出版された洋装本しかなく、絶版でかつ入手困難だったものが、ついに大陸から発売されました。
・楊守敬など『水経注図(外二種)』中華書局、2009年、1006頁、ISBN:710106806、定価460元。
外二種とは、楊守敬『水経注図』(祐誠子貽清同治八年成都重刻本)の他に、
・汪士鐸『水経注図及附録共二巻』(咸豊同治間原刻本)(これは山東画報出版社から『『水経注』図』として出ている)
・董祐誠『水経注図説残稿四巻』(光緒三十一年楊氏観海堂原刻本)
の2種類を含むことから。とにかく『水経注』の地図をすべてまとめて一冊に詰め込んだというもの。
・東方書店での紹介HP
http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=323660&bookType=ch
部分的にwebで公開しているサイトがある。mujinさんのサイトです。
・web水經注
http://shuijingzhu.ninja-x.jp/
これを買わずして何を買おうか、というべき本。
中国史をやっている人間なら、趣味であっても玄人であっても座右に置くべし。
ということで、買います。でも日本では買いません、高いから(笑)。
公費で買える身分になったら日本から買います。
東方書店さんでは24150円、書虫さんでは20490円と、いずれも2万円越えしてます。元値は460.00元(約6000円)です。できるだけ安く買いたいものです^^; 今回は中国の古本ネット、孔夫子を利用して定価以下で買いたいと思ってます。送料もいれればちょうど定価くらいになるかというところ。中国で作った口座から書店に振り込めば、意外に海外輸送をしてくれます(まだ対応してくれる書店が少ないのが悩みだが)。ということで、目下、海外発送に対応してくれている書店を探しているところです。
・孔夫子
http://www.kongfz.com/
他には、
・陳偉など『楚地出土戦国簡冊[十四種]』経済化学出版社、2009年、551頁、ISBN:9787505881259、定価168元、がなかなかすごい。
何が凄いかといえば、赤外線カメラなどを使って新しく釈文し、注をつけたところ。包山楚簡の釈文などは『包山楚簡』(文物出版社、1991年)とは違っているだろう。新釈文を早く見てみたい。包山・郭店・望山(2批)・九店(2批)・曹家崗・曾侯乙・長台関・葛陵・五里牌・仰天湖・楊家湾・夕陽坡から出た楚簡をそれぞれ釈文のみ収録しているとのこと。先日の秦漢史学会でも東方書店さんが展示していた。
また、『文物地図集』シリーズに四川分冊が加わった。CD-ROMがついていて書籍と同内容のものがデジタルデータでも見られるとのこと。
・国家文物局『中国文物地図集 四川分冊』(上中下)、文物出版社、2009年、ISBN:9787501024162、980.00元。
今年は図書の出費を月1万円になんとか抑えていたのだが、ここへ来てどうしても買わないといけない本が出てきた。出費がかさむなぁ・・・。
と、あれこれ検索してみたら、楊守敬『水経注図』は早稲田大学所蔵本がネットで全公開されていました。
・早稲田大学古典籍総合データベース『水経注図』
http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ru05/ru05_03617/index.html
(画像をクリックすると巻ごとにHTMLとPDFの両方の形式で公開されています)
素敵すぎます、早稲田大学!でも、もう注文してしまった・・・嗚呼。
<追記・2009/11/17>
孔夫子で、『水経注図(外二種)』『中国文物地図集 四川分册(上中下)』を注文しました。送料込みで1874.6元とのこと。痛い出費だが、買わないわけにはいかない。。。定価以上になってしまったが、それでも日本で買うことを考えたら安いものだ。
と思ったが、SALで送料で700元くらい要求されたので、どうもEMSの値段のようだ(SALそのものがあまり中国で一般的ではないらしい)。あらためて、「すいません、やっぱり船便にしてください」とメッセージを送って、送料をもう一度計算してもらうことにした。小市民です^^;
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術