古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

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欧米化っ!

とあるところに論文を掲載するのだが、掲載が決まってから「英文要旨とキーワードと参考文献表をこちらの形式で出して欲しい」と連絡を受けた。締切を少し(いや、だいぶ?)遅れて提出したので、英文要旨の方は少し待ってはもらったが、今日、6時間くらいかけて自作してみた。久しぶりの英語である。

英語は最近は紙の辞書もたまには引くが、便利なところがある。
アルクのトップにある「英辞郎 on the WEB」だ!
http://www.alc.co.jp/

訳語が確かなだけではなく、多様な引用例から語義のニュアンスを知るのに適している。
まだまだ人文科学系のかたい言葉がのっていなかったりするが、英語→日本語はかなりいけてると思う。

同義語・同意語のニュアンスの違いは、

ロングマン現代英英辞典 [5訂版] DVD-ROM付『ロングマン現代英英辞典 [5訂版]』
DVD-ROM付、桐原書店、2008年


で調べている(というか、自分が持っているのは数年前まで最新版だった3訂版//笑)。

たとえば「支配」という言葉だけでも上記の「英辞郎 on the WEB」では、
coercion
control
dominance
dominancy
domination
dominion
embrace
governance
grasp
grip
helm
hold(強い)
lordship
masterdom
mastery
predominance
reduction
reign
rule
ruling
sway
upper hand
yoke

と23も出てくる。だいたい見ると口語的なもの「つかむ」とか「にぎる」とかを排除しても、10個近く候補が出てくる。英和辞典で複数候補が出てきた場合、そのニュアンス差をとるのは意外に難しい。そんなときはロングマン英英辞典でひくと、比較的分かりやすい英語で解説してあるので、その違いが一目瞭然である。ときどき和文英訳をする人には必須な工具書なのだ。

さて、今回の「支配」は国が地域に対して行う場合の「支配」だったので、ロングマンをひいてrule,domination,reignの違いを見てみた。

このうちreignは、
the period of time during which somewoneis king or queen
とあって、
「誰かが王もしくは女王だった時期」を指すことが分かり、不適合。
中国史ではあまり使わないかもしれない(清朝洪熙帝時期の支配云々ならむしろこのriignが適語)。

ruleは、
the government of a country by a paticular group or using a particular system
とあり、動詞の項目には
to have the official power to control a country and the people who live there
とあるので、ある特別な集団やシステムによって国をガバンメントする(国とそこに住む人々をコントロールするために公的権力を持つ)ことというのが本意らしい。

domination は単独項目になく、dominate の名詞として出ている。
dominate
to have power and control over someone or something
人や物に対してコントロールしたり力を持つこと

とあって、かなり広い意味なのが分かる。例語を見てみると、a society in which males dominate(男性が支配(幅をきかせている)している社会)、a fight to free the country from foreign domination(外国の支配から国を自由にするための戦い)などある。

今回の自分の場合、郡県制支配とか税制上の支配とか戸籍把握とかについて論じたので、ここはruleが適語のようだ。dominationでも悪くはない。


と、そんなことをして英文要旨を作ったのだが、ネイティブチェックを受けていないのではなはだ心許ない。今回はちょっと急ぎだったので、誰が読んでも分かるような中学生文法で記述してみたので、稚拙だが誤解はないだろう(と思いたい)。

東方学会とか史学会にはたしか和文英訳を有料でやってくれるサービスがある。今度はそれを使ってみよう。しかしロングマンがいつの間にか5訂版まで出ていたとは・・・。3訂版を売って、5訂版を買わなければ(笑)。
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テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術

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