![]() | 尾形勇・平勢隆郎 『中華文明の誕生』 世界の歴史(2) 中央公論社、1998年。 第1部 新石器、殷・周―族的秩序が崩れるまで (本書前半をひもとく前に・新石器時代・殷王朝と周王朝・春秋戦国時代) 第2部 皇帝、四海を制す (辺境の覇者・秦の勃興天下一・統―始皇帝の登場・長安の都・漢帝国の成立・登りつめた漢帝国・前漢から新へ・洛陽の盛衰・後漢・天下三分の計・三国時代) |
この書は、前半の第1部を平勢隆郎先生が執筆されており、「本書前半をひもとく前に」で平勢先生の立場、主張が比較的明確に書かれている。一般向けの概説書としては異例のことなのかもしれないが、個人的にはこうした配慮があって読者の理解が深まるだろうから賛成だ。
第2部は尾形勇先生による、概説。概説の王道を行ったような感があるが、なかなかの名文だと思わせる。新しい考古学的な成果も書き加えている。
こうした一般向けの通史は、地域図書館に全部揃っているのだが、やはり講義で図表やら図像を拝借するには家にあって、時折眺めるのが理想的だ。これまで度々地域図書館のお世話になっていたが、ようやくちょっと揃えようかなという気になってきた。それだけ講義に適した図表やらがないのである。
そんなことで、今回は中央公論社の『世界の歴史』の中国部分を全部古本屋で揃えてみました(w
以下にラインナップを。
![]() | 砺波護・武田幸男 『隋唐帝国と古代朝鮮』 世界の歴史(6) 中央公論社、1997年。 |
![]() | 伊原弘・梅村坦 『宋と中央ユーラシア』 世界の歴史(7) 中央公論社、1997年。 |
![]() | 杉山正明・北川誠一 『大モンゴルの時代』世界の歴史(9)中央公論社、1997年。 |
![]() | 岸本美緒・宮嶋博史 『明清と李朝の時代』(世界の歴史12)中央公論社、1998年。 |
![]() | 並木頼寿・井上裕正 『中華帝国の危機』(世界の歴史19) 中央公論社、1997年。 |
書名を見ても分かるとおり、中国と周辺地域を含めたラインナップになっていて、当代きっての専門家が執筆している。遅ればせながら揃えてみた次第。
amazonを見ると、『明清と李朝の時代』(世界の歴史12)だけは品薄なのか、古本値段でもやたらと高い。
発行から10年あまりたった今年、これらの『世界の歴史』シリーズが中央公論社の文庫となっているのに、今日気がついた・・・。
![]() | 岸本美緒・宮嶋博史 『明清と李朝の時代』世界の歴史 12(中公文庫 S 22-12) 中央公論社、2008年。 |
あと欲しい一般向けの中国史のシリーズものは講談社の『中国の歴史』かな。。。
そんなところが新しいシリーズの代表だと思う。ただ、講談社のほうはまだ出て間がないので、古本値段でも入手するのがはばかられる。軍資金不足だ。
![]() | 第03巻 ファーストエンペラーの遺産(秦漢帝国) (中国の歴史 全12巻) (2004/11/10) 鶴間 和幸 |
これらの一般的なレベルより少し高い専門性もあるレベルの通史となると、山川出版社の中国史が断然いい。
![]() | 中国史〈1〉先史~後漢 (世界歴史大系) (2003/09) 松丸 道雄、 |
![]() | 中国史〈2〉―三国~唐 (世界歴史大系) (1996/08) 松丸 道雄、 |
![]() | 中国史〈3〉五代~元 (世界歴史大系) (1997/08) 松丸 道雄、 |
![]() | 中国史〈3〉五代~元 (世界歴史大系) (1997/08) 松丸 道雄、 |
![]() | 中国史〈4〉明~清 (世界歴史大系) (1999/06) 松丸 道雄、 |
![]() | 中国史〈5〉清末~現在 (世界歴史大系) (2002/07) 松丸 道雄、 |
中国史を専攻する学部生はぜひとも読んで欲しい本である。
かくいう自分も読んで勉強しています^^;
なんだかamazonの回し者みたいなブログになってしまいましたね(汗
スポンサーサイト
テーマ:中国史 - ジャンル:学問・文化・芸術