7/12(土)に西東京方面に行く用事ができたので、そのついでに寄れれば寄りたい。
以前から読んでみたいと思っていた本に、
福島久雄『孔子の見た星空―古典詩文の星を読む』大修館、1997年
![]() | 序章 孔子の見た星空―歳差と古典の星空 1 北天の星 2 季節の星々 3 銀河 4 七夕の星 5 星空を散歩して 6 惑星 7 突然出現する星々 8 月 9 太陽 10 暦法と時法 |
があったのだが、amazonで安く出ていたので早速購入してみた。数日前に届いていたのだが、昨日開封して少し読んでみたら、目から鱗的なことばかりで早く読んでおけばよかったと思った。
たしかに2000年以上もの年月が経っているから、孔子の時と天体の見え方が違っても不思議ではない。「歳差」という天体現象から、北極付近に明るい星(すなわち北極星)が現れるのは、今からたかだか500年ほど前だという。
「論語」為政編にある 「政を為すに徳を以てすれば、譬えば北辰の其の所に居りて、衆星の之に共うが如し」という言葉の「北辰」を「北極星」だと解する現代日本の注釈の誤りを鋭く指摘している他、ほとんど星が見えないところに星座を構成する星を(理念上?)生み出して記録している点に中国の天体観の特徴があること、バイエル名のことなど、序章から「二」まで読んだだけでも知らないことがたくさんあり、非常に勉強になった。なかなか面白い本だ。
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テーマ:三国志 - ジャンル:学問・文化・芸術