古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

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COE・科学研究費

人文科学系はもとより、研究に助成金がついて研究できるものの大きなものに、文部科学省(前・文部省)の「科学研究費」というものと「COE」がある。

「科学研究費」は「カケンヒ」と俗称されているもので、複数の研究者による研究班を作る。その「カケン」のメンバー(研究担当者)は「科学研究費」をもらい、たとえば通常では高価で図書館の経費や個人の研究費では買えない図書を買ったり、外国や国内へ行って現地調査や研究交流をしたり、とにかく、通常は全部(基本的に)自腹でしなければできないことができ、また構成員と共同で研究できるので、いろいろなメリットがある。
基本的には3年間で終了し、終了時に報告書を出さなければならない決まりがある。その報告書は「カケン(の)報告書」などと呼ばれている。

一方の「COE」は、2002年から文部科学省が始めた、新しい研究補助制度である。「カケン」との大きな違いは、認可された大学でCOE独自のスペース(事務局)・スタッフ(研究助手・事務員)が設置できる(その人人件費もCOEでまかなえる)。その他の助成金の使用目的はカケンと同じだが、金額が違うので、かなりだいだい的にシンポなどを行ったり、現地調査などにも行ける。カケンヒとは額が違うし、規模も違うのである。こちらもまた、終了時には報告をが出される。


ところが、、、
カケンの場合は特に、COEも新しくできてきたこともあり、その存在が意外に知られない。カケンの場合は本当に人知れず報告書が出るのみが多い(最近でこそシンポジウムをやる傾向があるので、存在を知れるが)。COEも身近な大学でないと意外に知らなかったりする。報告書もしかり。

で、大きな問題は、こうした報告書は市販(は営利目的になるため禁じられているらしい)されてないのはおろか、大学図書館にも納められないことが多いので、入手・複写ともにきわめて困難なことにある。

カケンの報告書は、国会図書館でようやくネット上で検索できるようになったが、そもそもカケンの題名が分からなければ、検索できない。

COEの報告書もまた同じような感じなのであろう。



とにかく、研究があるのに、それがなかなか研究者でも、容易に分からなかったり、報告書を入手できなかったりすることがおおい。



と、こんなことをつらつら書いたのは、欲しいCOE報告書(と言っても、ある著名な中国人が書いた古典漢語文法書の日本語訳!)をたまたまネットで見つけてしまったからだ。

うーん、どうやって入手しよう。。。
COEの事務局にでもメールしておすそ分けしてもらえるか聞いてみようかな。。。

誰かいいアイデアをお持ちの方はぜひご教示ください♪<追記> 2006.12.12

カケンの検索サイト

科学研究費補助金データベース
http://seika.nii.ac.jp/

目次や論題が上記データベースから判明すれば、国立図書館にネット上から複写依頼ができる。科研費報告書は、国会図書館関西館の開館の際に、基本的に関西館に移転された。
東京館・関西館相互で取り寄せ制度があるので、一定の準備時間がかかる、指定された日に行く必要がある、など利用者側からやや難点があるが、なにより科研費の存在は報告書の実物を探し当てること、見ることは以前よりはるかに容易になったと言えよう。

なにしろ以前は、ひたすら国会図書館東京館のカードをめくるしか方法がなかったのだから(つまり現実的には、目当ての科研費の題名が分かったものに限って、カードをめくって申請番号を探し当て、申請し、閲覧、複写ができた。題名が分からないものを関連する検索ワードで探し当てることは不可能だった)。

一方で、科研費の報告書における論文は、研究者の「業績」としてカウントされない(とのこと)。したがって、他所で発表した論文を「寄せ集めて」、科研費報告書とする例も見られた(これは契約上?、問題にはならない。科学研究費によって研究し、その成果をある雑誌に投稿した。その成果である論文を報告書にも載せる、ということである)。

研究論文を収集する側の立場からは、少し題名が違うだけで、科研費報告書に再録している場合もあったりして、苦労したすえに見つけて読んでみたら「あぁ、、、あそこに載っている論文と同じだ...」ということもあり、時間の浪費になったりするのが困る。
もちろん、まったく他所に発表されていない論考も載っていたりするから、科研費報告書は侮れない。

※ただ、現在の状況については、よく知らない。以上の経験談は10年近く前の話だということを断っておく。
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