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古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

2006年度 史学会104回大会 (日本史部会、古代・中世)

史学会大会 日本史部会、古代・中世
シンポジウム「前近代の日本列島と朝鮮半島」

日時:11月19日(日)13:00~17:00
場所:東京大学法文2号館1番大教室
趣旨説明・司会:佐藤信、藤田覚
報告:山崎雅稔「九世紀における日本と新羅の対外交通」
   田中史生「長江以南の新羅人交易者と日本」
   岡本真「一四世紀後期における日麗・日朝通交の変容と対元・対明関係」
   鶴田啓「「朝鮮押えの役」はあったか」
コメント:石井正敏、村井章介、吉田光男

史学会の大会部会。中国古代の発表がないので、今年は抱えている研究課題に近いものを聞きにいこうと思う。とりあえず初めの2つが聞ければよいかな。
全体については、下記の史学会のHP参照のこと。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/hsj/


追記2006.11.20

参加してきたので、メモ程度に余録。

山崎、田中報告を聞いて退席した。田中報告はかなり面白いというか新しい(と思われる)指摘もあり、ふむふむなるほど、と思う。それから史料なども、専門外からすると参考になった。句点の打ち誤りは何カ所かあった(が論旨には影響ない)。

学会に出ると、勉強にもなるが、やはり様々な人が頑張っているので非常に刺激になる。本来なら修士課程(か、博士課程在学中でも)くらいの時に盛んに学会やシンポに出ておくべきであった。

最近よく思うのだが、発表で漢籍などを引いても、その漢籍の出典(書誌情報)をひかない研究者が多い(というかほとんど)。記紀の類や、二十四史の類ならその必要もないんだろうけど。まぁ、活字原稿でなく発表だからOKではあると思う。ただ、今日の発表では『冊府元亀』がひかれていたが、『宋本冊府元亀』なのかそうじゃないのかだけは気になった。あと、円仁の『入唐求法巡礼行記』のテキストはなんなのかなぁとか^^;(東寺観智院本に決まってるから明記する必要もないか)

自分といえば、講談社学術文庫のライシャワーの『円仁 唐代中国への旅―『入唐求法巡礼行記』の研究』しか持ってないなぁ(もっともこれは訳本じゃない)。でも、これは名著の誉れが高い本ですよね。

円仁 唐代中国への旅―『入唐求法巡礼行記』の研究 円仁 唐代中国への旅―『入唐求法巡礼行記』の研究
エドウィン・O. ライシャワー (1999/06)
講談社

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東洋文庫の訳注本くらい買わなきゃ。と、検索してみたら、中公文庫でも訳注本がある。どちらにしようか。。。中公文庫は絶版のようだ。

と思って、我が身を振り返ってみたら、
数年前に史学会で発表したときに、やっぱり漢籍の書誌情報なんて書いてなかった(ぉぃ

発表時は、特に注記しないのが普通、ということで・・・
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テーマ:歴史 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

『行記』は「ぎょうき」か「こうき」か・・・

mugligさん、コメントありがとうございます。
中公文庫のものを古本で2600円で求めたのですが、こちらの解題部分を見ると、たしかに小野勝年の校訂がないとダメだと書いてありました。宝蔵館のものはえらい高いですね。
韓国影印本(笑)、すばらしいです。中国古代の研究書もずいぶん出てると聞きますし、実際韓国に行ったときに見たので、影印本を買うためだけにでも韓国行きたいんですがねぇ。
○刊ドットコムでは研究書はほとんど復刊されたことがないので、入り用の時はK図書館分館にお世話になりますね^^;

  • 2006/11/28(火) 23:15:41 |
  • URL |
  • 古中 #FvLIUmYM
  • [ 編集]

巡礼行記

muglig=韓文です.『巡礼行記』のテキストについては,小野勝年著『入唐求法巡礼行記の研究』全4巻,鈴木学術財団,1964(のち法蔵館より復刻)が,東寺観智院蔵の兼胤書写本を底本に,諸本で厳密に校訂したうえで,詳細な訳註を附しており,今のところ最良のものだと思います。『巡礼行記』は錯簡・誤字が多く,影印本をそのまま使うのは危険です.
本書,セットで買おうとすると恐ろしく値が張る(もちろん絶版なので古書)ので,K田のS文閣などでバラで買いつつ揃えようと思って1・3巻だけもっていたのですが,数年前韓国影印本(つまり海賊版)を購入しました(汗).なお,○刊ドットコムに投票があります.
御入用の際は,よろしければK図書館分館にお越し下さい(笑).

  • 2006/11/23(木) 20:01:22 |
  • URL |
  • muglig #-
  • [ 編集]

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