曰く、
「『入唐求法巡礼行記』を読んだところ、どうやら日本の当時の度量衡(特に距離の表記)と中国のは違うようだ。よろしければ平安時代の度量衡について教えてもらえませんか」
とのこと。斤と両、分、銭について知りたいらしい。
んー、
知らない(笑)。
ちょっとネットで検索しても出てこない(汗)。
ていうか、『行記』なら中国語でも注釈つきのがあるから、それに載ってないのかなぁ。
むしろ、逆に『行記』に日本式の距離表記が載っているなら、円仁の歩いた距離がほぼ確定できているから、それをもとにして平安時代の度量衡が分かるんじゃないか、と思った次第。とは言っても、質問してきた中国人が言うように「『行記』に唐代の里程法と違う表記がある」のが事実ならばの話だが。
度量衡は一時夢中になって、中国のものを一通り読んだので、中国のなら何冊か本も持っていてある程度知っているんですが、日本のはからきしダメです。漢和辞典の付録にだいたい載っているが、そのおおもとは、ほぼ以下の書に拠っているはずです。
![]() | 中国国家計量総局・邱隆(著) 山田慶児・浅原達郎(訳) 『中国古代度量衡図集』 みすず書房、1985年。 |
出土資料を元に、各時代の度量衡についてデータを載せている本で、「古代」と言ってますが、中国でいう「古代」(=前近代)なので、ほぼ、全時代を網羅していたような記憶があります。昔から古本でしか手に入らずに、しかも高いので買っていませんが、ときどき図書館から借りてます。もとの中国語バージョンのはいつかどこかで買った記憶があるのですが…。
忙しくて、去年も今年も大掃除ができなかったので、もうどこにあるのか分かりません。。。
宝の持ち腐れ、とはこのことを言うのでしょうかね。今年はなんと年賀状も書けずに、おそらく諸先生方には失礼をしてしまいそうです。この場で謝っておこう。
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テーマ:日本文化 - ジャンル:学問・文化・芸術