古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

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我、漢文を極めんとし(漢文問題集について)

今日、漢文の試験を受けてきた。何の試験かは内緒です(笑)。

大問が3つあり、2つは、2つの白文(読点・句点もなし)の文の、一部分の書き下しと訳をさせるものだった。これは、たぶん8割~9割くらいはとれているかと。1つはたぶん『世説新語』、もう1つは明代の筆記かなにかだった。

しかし、・・・、大問3は「李白の任意の詩を記し、それについて論ぜよ」というもの。

ごめんなさい、李白で暗誦している詩はないです(泣)。

いや、そもそも暗記している漢詩なんてたぶんない。。。
しょうがないので、李白の詩の特徴を杜甫と比べたりして、適当に書きました。

この試験の結果は、8月上旬に分かるが、果たしてどのようなものになるか。。。



一応、試験対策で、漢文の問題集を何冊か買ったので、ちょっとしたレビューもかねて紹介しておきます。ちなみに「センター試験対策」モノは、はっきり言って漢文を読む力がつきません。そのほとんどが、「これさえ覚えれば、満点がとれる」とか「こういうのが頻繁に出るから覚えるべし」といった類のもので、しかも練習問題は選択問題なので、高校の漢文を真面目に受けた人であれば、忘れたものを思い出す程度のレベルです。

それ以上のレベルとなると、実はそれほど受験参考書や受験用問題集は出ていない模様。

最強の漢文 難関大をめざす仁田峠公人
『最強の漢文 難関大をめざす

(2006/09/13)
Z会、2006年。

2次・私大の入試から厳選した25題で、記述問題にも対応できる実力を養成。設問パターン別の解法も提示しています。記述問題には、詳しい採点基準を掲載。自分の解答の弱点を把握することができます。これ1冊で、難関大突破に必要な句法や基本重要語をマスター。一歩踏み込んだ読解が可能になる、漢文の「背景知識」も収録。


これはなかなかよかったです。問題を解いていって、解説がなされるというパターンの第二編が主要な内容だが、「第1章 戦略編」は、「漢文とは何か」から始まり、解釈の方法や書き下しの際の問題点など、「古代漢語」としての「漢文」の位置づけがなされ、受験でどのような点が問われるか、日本語として翻訳するときの注意点などが記されています。巻末には「基本句形一覧」「基本重要語一覧」があり、一通りの再読文字や同訓異義語などの解説もあります。1冊熟読すれば、けっこう力がつくと思います。
ただし、漢詩については1問しかないので、ちょっとその点は物足りないかもしれない(それだけ出題されない、ということなのかもしれない)。

難関大突破新漢文問題集 (駿台受験シリーズ)三宅崇広
難関大突破 新漢文問題集

駿台文庫、2010年。

毎年のように入試で出題されている入試漢文の定番問題15問と、近年の入試漢文の傾向を反映した問題を精選した実戦問題10問を収録。


これは、過去問15問とその解説、さらに実戦問題10問とその解説、で成り立っている問題集。
問題集と銘打っているだけに、漢文の説明自体を説明した単独のページはありません。さらに、実戦問題の10問は過去問15問より比較的簡単なので、過去問15問→実戦問題10問という並びなので、実戦問題がやさしく感じられます。逆に言うと、「実戦問題」になっていないかも。

次に河合塾から2冊。

得点奪取漢文―記述対策 (河合塾SERIES)天野成之・三森一彦・吉野大作
得点奪取 漢文 記述対策』

河合出版、2004年。


二次(一部の私大)対策を希望する受験生が対象を対象とした問題集。記述の基本に従い、漢文の各ジャンルの問題を解説。問題文を正確に捉える読解力・設問パターン別対策と解答作成の要点を記載。実例答案・採点基準付き。


この問題集の特長は、解答例を添削していたり、「採点基準」が出ていることでしょうか。けっこう細かく書かれているので、こういう風に採点されるのか、というのを知るには一番いい問題集だと思います。
初めの「第一部 典型問題篇」では、やややさしい漢文が問題とともに解説されています。そこで基礎を築いてから「第二部 練習問題篇」11問をやる構成に。易しい→難しいというように、問題が並べてあるので、なかなか実践的です。問題集としてはこれ1冊でセンター二次試験・私立大学の記述式に対応できるでしょうね。


漢文 (河合塾SERIES―入試精選問題集)河合塾国語科
『漢文 入試精選問題集9』

河合出版、2003年。


大学入試問題30題を精選掲載。問題は易しいものから難しいものへと並べている。解答・解説篇は、問題についての解答、本文解説、書き下し文、全文解釈、解釈のポイント、設問解説からなっている。


改訂版なのですが、ちょっと古めですね。でも、記述式の漢文問題が30問もあるので、なかなか解きがいがあります。だいたいの問題が、選択肢+最後の1問は記述式、という感じです。実力を試すとかいろんな問題を解きたい場合は、これがあると便利。問題のレベルもそれなりなので、問題集としてはなかなかいいんじゃないでしょうか。


あと、参考書と問題集の中間くらいに位置するものとして、次の本がなかなかボリュームがあり、勉強のしがいがある。「ハイレベルな入門書」とはこれいかに?という感じですが、要するに全体の説明なしに、いきなり例題を解くことから出発して、最後には過去問題を解くという仕組み。

難関大突破 究める漢文片桐功雄
『難関大突破 究める漢文』

中経出版、2010年。


基礎レベル習得済みの学習者を難関大合格レベルまで引き上げる“ハイレベル入門書”。「単語の読み・意味問題」「解釈・書き下し文問題」「理由・心情などの説明問題」など高頻度の出題形式をあまねくカバーすると同時に、“文章ジャンル別の展開パターン”や、“漢文の背景知識”など、高度だけどマニアックではないテーマを多数収録。


この本、他の本と違い、問題篇と解説篇が別々になっておらず、赤いシートで答えを隠して解いてみるというやつ。なので、ちょっと不便を感じてしまう。しかし、豊富に過去問題を出しているので、やりがいがある。


ちなみに代々木ゼミナールで記述式の漢文対策の本が出てないか、調べたのですが、amazonとかではひっかからず。。。テキストはあると思うんですけどねぇ。

そんなわけで、受験用の記述式対策の漢文問題集を紹介しました。参考書はあんまりいいものはないけど、個人的にはちょっと古いけど、中野清さんのを推薦しています。一昔前はけっこう入手困難でしたが、今では多少手に入るようです。

中野のガッツ漢文 改訂新版    情況出版学習参考書シリーズ中野清
『中野のガッツ漢文 改訂新版』

情況出版社、1996年。




中野氏の参考書を推す理由は、漢文を「古典漢語」としてとらえていて、解釈の随処にその理解が活かされているところ。解説には、ちょっといただけない部分(左翼的な発言など)もあるが、従来の漢文参考書が句形の説明に終始しているだけなのに対し、品詞で分析的にとらえているところがいい。このテキストの題材にしている漢文は、読んでいて面白いので、その点もオススメ。

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