fc2ブログ

古代中国箚記

古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。

古本あれこれ

研究者にとって、本は欠かせない道具のひとつだ。なので、図書館にある本であってもできるだけ自宅に、自室に置いておきたいとつい思ってしまう。いい本、いい辞書ほど、手元に置いておきたい。

ほとんどの場合、古本での購入になるのだが、研究書ではなかなか高値がついていたりして手がでないことがある。学生時分は時間があったので、各地の古本屋巡りなどもしたけれど、今はそんな時間もなく、またインターネットが普及したおかげで、家にいながらにして古書を購入できるのは、有り難いことだし、値段の比較もできてネットで出ているものの中からではあるが底値で買うこともできる。

古本屋の書籍検索は、主に、Jcrossの古本屋さんの横断検索を使うことが多い。

http://oudan.jcross.com/usedbkcrs/usedbkcrs0mnu.html

しにせの日本の古本屋の検索(http://www.kosho.or.jp/servlet/bookselect.Menu)もかねているので、
手間がはぶける。

他に多くの古書店が参加しているものにはスーパー源氏http://sgenji.jp/search/index.html)があるのだが、研究書をはじめ、一般書でもヒット率が日本の古本屋よりも格段に悪く、私はほとんど使わない。上記の横断検索にかけたあとにめぼしい物がない場合に念のためにこちらも検索をかけるといったところ。

スーパー源氏がネットに出始めの頃よりヒット率が悪くなっている気がするのはきのせいだろうか。。。

以下は、どうしても書いておきたいこと。





昨年、とある一般書(戦前出版のもの)を日本の古本屋経由で購入したのだが、附録の地図が3枚あるべきところが2枚しかついていなかった。とはいっても、その本に附録の地図があることを知らなかったので、本が届いて初めて知った(どおりで同じ本でも値段の格差があったわけだ)。

古書店に一応その旨伝えたが、書誌情報が足りなかった謝罪の言葉がなく、「そうでしたか、それはすみません。次回ご利用の際にはごひいきいたします」といった感じの返事しかもらえなかったので少し残念であった。

ともあれ、附録の地図が1枚足りない・・・。

戦前の本なので地域図書館にも所蔵がなく、国会図書館のコピー依頼サービスでコピー依頼をした。。。






ところが、

数日後国会図書館からコピーが届かずに1枚のFAXが届いた。曰く、「その書籍は確かに所蔵していますが、ご指定の附録の地図は国会図書館所蔵の本にはついておりませんでした」と。。。

頼みの綱の国会図書館もダメとなると、本当に古書店で3枚の図が附録として確実にある本を入手しなければならない。。。

先日ふと思い出したので、上記の横断検索で検索してみたら、書誌情報にきちんと「附図3枚つき」
とあるのがヒットした。3000円也。

しかし、同じ本でも古書店によっては附図についての書誌情報がまったく書いていないものもある。

「図欠」とも書いていない場合、附録の地図がないのか、それともあるけれども書誌情報をきちんと表示していないのか(1冊目に買った本のように)が分からない。

そこで、2100円でその本を出している古書店にメールで問い合わせた。

一晩たって、あっけなく「附録の地図は3枚ともあります」と返事が来た。

同じ本を2冊買うはめにはなったが、これでようやく附録の地図3枚ついた本として入手することができる。

これは一般書であるが、こんな風にして本を入手するのも一苦労あることがある。






ところで心配なのは天下の国会図書館である。

その本を利用しよう、コピーしようとした人が今後出ないとも限らない。

地図はスキャンでデータ化してコピーをとっておけば、私としては十分である。なので、地図本体は国会図書館の所蔵本の欠図として納めようかとも考えてしまう。そもそもそういう形の納本を受け付けていない可能性もあるのだが。。。

そこまで考えなくてもいいことなんだろうけれども、本好きはつい考えてしまうのである。
スポンサーサイト





テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

次のページ