Lecturer_Weiye @oboro0083 実は、歴史学の論文としてはほぼ成立しない、中国古代の男女関係・恋愛・結婚について、これまでの類書や研究では触れられていない、まったく別の史料群を用いたり、従来の史料の再解釈で、個人的にまとめたいとは思っているのですが、いかんせん発表の場がないので、ずるずると来てしまいました。
05-21 23:37
この問題を扱うには、まず『詩経』に収録されているものをどう理解するか、が非常に重要な鍵となる。
恋愛や男女関係について、まとまった数のものが残されており、その解釈がいくつもあるからだ。
解釈に幅があるものの場合、どのようにして意味を確定させるかは、いろいろな手法があると思う。
『詩経』では、当時の習俗・習慣から類推することになるわけだが、とりあえずは、これまでの研究者がどのように理解してきたかを把握する必要がある。
つまり、
『詩経』恋愛詩の研究史をまずは把握しないといけないだろう。
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現段階で、蔵書印/収蔵印を調べるツール、ならびにサイトをまとめまる。
明記していないものは、2019/05/08時点のものです。
まずはオンラインのものから。
01.蔵書印データベースhttp://base1.nijl.ac.jp/infolib/meta_pub/G0038791ZSI02.全國漢籍データベース(詳細検索)http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kanseki?detail詳細検索のKeyword欄で印文を入力することで検索が可能(最近まで知らなかった)。もっとも、採録時にたまたま入力したものが反映されているだけの模様(つまり、ヒットしなかったものにも捺されている可能性がある)
03.日本古典資料調査記録データベースhttp://base1.nijl.ac.jp/infolib/meta_pub/CsvDefault.exe?DB_ID=G0000401SCH&GRP_ID=G0000401&DEF_XSL=default&IS_TYPE=csv&IS_STYLE=default「より詳細な条件で探す」を選ぶと、「蔵書印等」で検索できる。02.は中国の漢籍が主体で、
01.03.はともに和書を中心とした和漢書について検索できる。
私が考える、オンラインで蔵書印が検索できるサイトの
三傑です(なにしろ母数が大きい)。
続いて、登録件数が少なくて個人的に役に立ったことはないが、蔵書印検索が専門のサイト。
04.蔵書印DB「Zo-san」https://zoshoin-db-zosan.herokuapp.com/stamps/search05.蔵書印画像|九大コレクション|九州大学附属図書館https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_browse/seals/
次に、蔵書印検索に特化していないが、結果的に蔵書印の情報が検索できる、漢籍のデジタルアーカイブを紹介します。
06.古典籍総合データベースhttp://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/about.html早稲田大学所蔵の漢籍がオープン利用できる。
スバラシイ!07.国立公文書館デジタルアーカイブhttps://www.digital.archives.go.jp/index.html検索してヒットした漢籍をクリックし、簿冊の詳細をみると、「旧蔵者」「関連記事」欄に、所蔵印から判明したであろう旧蔵者名・印文が記載されている。
内閣文庫の蔵書が調べられる。08.宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧―― 書誌書影・全文影像データベース ――http://db.sido.keio.ac.jp/kanseki/T_bib_search.php「詳細検索」を選択すれば、「印文」で検索できる。
09.ADEAC(アデアック):デジタルアーカイブシステムhttps://trc-adeac.trc.co.jp/地方公共団体などが所有する
和漢書がコンテンツに含まれていて、時折、ここにしか情報がないものもある。
10. 国立国会図書館デジタルコレクションhttp://dl.ndl.go.jp/search/detailなにはなくとも、とりあえずここはおさえておくべきでしょう。
実際に1件、ある印文を見つけたことがあります。書名とかぶる可能性のある場合は、詳細検索の「キーワード」で検索するとよい。
以上、国内サイトで息切れ・・・。
国外サイトは、また後日、ここに加筆していきます。他にもこんなところで「漢籍の蔵書印」は検索できるよ、というのがあれば、ぜひご教示ください!
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とある中国人からメールが来た。てっきり、正月の挨拶のフライングかと思ったら、違った。
曰く、
「『入唐求法巡礼行記』を読んだところ、どうやら日本の当時の度量衡(特に距離の表記)と中国のは違うようだ。よろしければ平安時代の度量衡について教えてもらえませんか」
とのこと。斤と両、分、銭について知りたいらしい。
んー、
知らない(笑)。
ちょっとネットで検索しても出てこない(汗)。
ていうか、『行記』なら中国語でも注釈つきのがあるから、それに載ってないのかなぁ。
むしろ、逆に『行記』に日本式の距離表記が載っているなら、円仁の歩いた距離がほぼ確定できているから、それをもとにして平安時代の度量衡が分かるんじゃないか、と思った次第。とは言っても、質問してきた中国人が言うように「『行記』に唐代の里程法と違う表記がある」のが事実ならばの話だが。
度量衡は一時夢中になって、中国のものを一通り読んだので、中国のなら何冊か本も持っていてある程度知っているんですが、日本のはからきしダメです。漢和辞典の付録にだいたい載っているが、そのおおもとは、ほぼ以下の書に拠っているはずです。
出土資料を元に、各時代の度量衡についてデータを載せている本で、「古代」と言ってますが、中国でいう「古代」(=前近代)なので、ほぼ、全時代を網羅していたような記憶があります。昔から古本でしか手に入らずに、しかも高いので買っていませんが、ときどき図書館から借りてます。もとの中国語バージョンのはいつかどこかで買った記憶があるのですが…。
忙しくて、去年も今年も大掃除ができなかったので、もうどこにあるのか分かりません。。。
宝の持ち腐れ、とはこのことを言うのでしょうかね。今年はなんと年賀状も書けずに、おそらく諸先生方には失礼をしてしまいそうです。この場で謝っておこう。
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居延漢簡のこと。
『居延漢簡釈文合校』(上下、文物出版社、1987年)の巻末には、「居延漢簡簡号・出土地点・図版頁碼対照一覧表」があって、『居延漢簡 甲乙編』と労榦『居延漢簡 図版之部』の図版掲載ページが掲載されている便利な対応表だが、『居延漢簡釈文合校』に釈文が載っていない簡は、たとえ『甲乙編』や労榦本に図版があっても表に載せられていない。
つまり、、、
「居延漢簡簡号・出土地点・図版頁碼対照一覧表」の「居延漢簡簡号」とは、「『居延漢簡釈文合校』所載居延漢簡簡号」の意味である。
個人的な備忘録です。
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ここ1年くらいに、4,5名の韓国の中国史研究者と会って、その度に少しお話しをする機会があった。それまでは、学会で発表を聞くか、コメントを拝聴する程度だった。昨日も、LH大学のK先生とお話しができた。
ここ1年で会った韓国の中国史を研究している先生のほとんどは、日本語ができる。
もっとも、話せないが読める、という程度の人が多いようだが、これは韓国での中国史研究に、日本の中国史研究の成果を学ばなければ成り立たない、成り立たなかったことを意味している。
もちろん、中国の研究も当然、参考にしているのはいうまでもないが、日本の中国史研究者の多くもそうであったように、国交がなかった時期や文革の時期は、中国での発行物を入手することは困難であったし、研究者同士の交流も相当限定されたものだった。だから、日本の場合は、日本の中国史研究の伝統を持ちつつ、続いてきた経緯があり、韓国での中国史研究は、まず日本の研究業績を学ぶところから始まったらしい。
今日、会った先生とは、去年の3月にも韓国で初めてお会いした。
その時、その先生は、一言の日本語も話していなかった。中国語でコミュニケーションをとったのだが、今回、その先生が2週間ほどの予定で京都を拠点に来日していて、東京にも来たということで会うことができた。
驚いたことに、初めの1時間はほとんど日本語を使ってコミュニケーションをとった。これには本当に驚いた。「郷には郷に従えで、中国にいる時は中国語を、韓国にいる時は韓国語を、日本にいるときは日本語をできるだけ話したいです」と爽やかに言っていた姿が目に焼き付いた。
そして少し、自分はにわか知識でえらそうにモノを言っているのではないか、と恥ずかしくなった。
韓国の先生方が異口同音に言うのは、
「韓国の中国史研究の水準は、中国・日本より劣っている。どうにかして韓国の中国史研究のレベルをあげたい。」というセリフだ。
今回も、私が参加している研究会(勉強会)を見学して、日本の中国史研究の伝統、知識の世代間の伝達、指導の方法、研究に役立つ工具書やツール、といったものを知り、韓国での学生指導に役立てたいからとのことだった。
また、先週会った韓国の中国史研究者は、日本語がペラペラで「不二家」騒動も知っていた。驚きである。
我が身を振り返ると、実に恥ずかしい。
日々、精進しなければ。。。中国語が多少できるとはいえ、旅行会話・日常会話レベルで専門的なことを話すレベルでは到底ない。また、韓国の中国史研究の業績をほとんど知らない。せめてハングルを読んで、論文名くらいは読めるようになりたいものだ。。。
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